*森ノ中ノ燈台小屋カラ*

Singer Songwriter 矢武久実の日記

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カモメを見る人になる




もうダメだ
おれはこれから海へ行く
そしてカモメを見る人になる
(瀧音幸司)




neuCIMG4577.jpg



という訳で、11月某日、小さな旅に出る。

目指す場処は、ここ3年ほど行きたいと思っていた処。

日帰りで行けてしまう距離だけど、
簡単に行ってしまうのではなく、
今日だ、と思う時までとっておきたかった。



此処に来たら絶対に旅欲に拍車がかかる。


音楽と同じ位、やりたい事はずっと旅。


音楽を目指す前は、本気で旅人を職業にしたかった。
学校のよくある進路希望調査の紙に、

希望する職業

『旅人』

と真面目に書きたかったけど、
定年間近のいたいけな担任を困らせたくなかったし、
言い切るだけの自分への説得力もなかったので、
目をつぶった。


代わりに本の中で旅を始めた。



それでもやはり実際の旅とは違うのが歴然。

むしろ、行きたい気持ちは高まる。
この目で見て、感じたいと思う。


その頃から、旅行ではない、小さな一人旅を始めるようになった。

一人というのが大事らしい。




日常や現実やあらゆるものから自分を切り捨てられる異世界に飛び込むのが旅だと思っている。

自分を知る人を連れて行ったら、それは旅ではなく、旅行になる。
自分の中では、大きな違い。


勿論、旅行も好きだ。
けれど、我儘な事に誰かと来ていても、
『あ、此処には一人で来たかった、今一人だったらな』
と思ってしまう瞬間が絶対にある。


更に我儘な事は、その逆にもある。
『此処にはあの人と来たかった』
唐突な寂しさと、勝手に夢を描く。


それら全てひっくるめて、
自分が何を感じるか、を楽しみたい。

何より、とても明確に簡単に、
自由
という意味に触れられるのが旅だと思う。

人によっては、
逃避
と呼ぶのかもしれないけれど。

自分が名付けない限りは、言葉はカタチを持たない。

だから今は自由と呼ぼう。















一両編成の列車。

降り立ったのは無人駅。




















目的地の手前で電車を降りて、ここから歩く。

『関東最東端』

という言葉に靡く。



因みに日本最南端の信号機があるという、沖縄県西表島には一昨年【旅行】した。
それから最北端とまではいえないけれど、北海道は知床で自分の中の最北端と最東端。
最西端は長崎佐世保。
今、ちらっと調べたら、福岡の門司港は九州最北端らしいのでこれも制覇?


ドイツで半ば運命的に滞在する事になったブレーメンは、北ドイツの都市。
(ブレーメンと呼ばれる街は、所謂ブレーメンと少し離れた飛び地でブレーマーハーフェンという港町の二つから成っており、
海(北海)に面しているのはブレーマーハーフェン。
私が1ヶ月滞在したのは内陸のブレーメンの方)

因みにブレーマーハーフェンという町は、
年に一度、世界中の帆船が港に集まるお祭りがあり、
その事を友人から情報を得て、何となく遊びに行ったのだが、今でも自分とその友人にグッジョブと言ってやりたいくらい素敵な祭りだった。

帆船にしっかり惚れ直したのは、多分この時だ。
そして意識するだに、日本ではなかなか理想的な帆船を見られる事がないのだと知る。



EUの地図を見て貰えば判るけれど、
特にドイツは海に面している場所が少ない。

自分が行きたかったドイツの町の大半は南にあったというのに(因みにそれらは帰国前1週間で弾丸制覇)
どうして北だったのか、

まぁ……ブレーメンという町を情報だけで選んだら、ブレーメンは思ったより北にあったというのがオチではある。




そしてドイツを旅した翌年に、友人達との旅先でまた我儘に別行動をし、一人で門司港に行った時、ふと初めて気付いたこと。

これまで(高校生の頃から)、自分で選んできた旅先が、
思いがけず港町ばかりだったこと。


どこへ行っても
『その先』
を求めている自分の強欲なのか、
単純に歴史を重ねて開かれた町は、人も文化もオープンで見知らぬ人間も受け入れてくれる寛容がある気がしている、そこに救いを見ているか。

おそらく両方。



此処ではない何処か


というありふれた言葉を背負うのがきっと自分の至上命題なのだろう。


それは、生きるという事を長い旅だと捉えたとしても言えること。




今は音の世界でそれをしているだけ。


















今回の小さな旅の話に戻る。



住宅街を抜けて、海沿いを歩こうと道を進む。

……と、突然開けた道路の向こうに海。
そして船。



自分の目線と等しい水平線、
船が空に浮かんでいるように見えた。





















海の青と空の青。




風が強く吹いて、波も勢いがある。

地球の呼吸が聴こえる。







































♪海を見つめた 一人の少年


と、相原さんの歌が回らずにはいられなかった光景(笑)


隠し撮りしてすみません、見知らぬ青年。
一人旅の先で、同じく一人旅の空気をまとっている人には、
言葉を交わさずとも、何となく互いが共感しているような確信があるのは、私の方だけだろうか。




こんな寒い時期の平日に、風が強く吹く事で有名な此の場処に来る人はあまりいないらしく、

見渡す視界に人間が1人…2人……
という贅沢。


贅沢、と言ってしまう自分も、
子どもの頃はそんな田舎に住んでいたというのになぁ。
















そして、本当の目的地がようやく浜の向こうに見えてくる。







































【海終わり 陸始まる

犬吠埼

風と光と土と水
引き継ぐものは美しい】



















犬吠埼燈台。

国内でも珍しく、内部を登る事の出来る燈台。
併設された燈台資料館も珍しく貴重。


犬吠埼燈台は、イギリス式設計で、
日本の数ある燈台の中でも美しい事で有名。





ここにずっと来たかった。


















内部の階段も美しい。


一時閉鎖されていたとの事なので、
震災の影響は此処も大きかったのだろう。

今年の春に幾つか資料館の展示も入れ替えがあったようなので、
諸々の新しく見えた処は、みな震災以降のものだったのだろうか。

















資料館より、
建設当時、明治の犬吠埼燈台の絵。


施設も周りのレンガも今と同じ。




















犬吠埼燈台の歴代燈台守454名の記録。

尊敬する仕事。



















燈台と霧笛室。


美しい。





















霧笛室の中に今年の春から展示されている、初代のレンズ。(1874-1951年)

WWⅡで破壊されるまでの80年間、海を照らし続けたそう。





















西日を浴びて、表情も変わってくる。

























燈台を背に岬の突端から。

日が暮れかけて、青も深くなっていく。





















写真では伝わらないと思うが、本当に風が吹き荒んでいた。

犬吠という名は、字の如く犬が吠えているかのように強く岬を吹き渡る風の音から来ているらしい。



燈台を登り、展望台から外へ出られたものの、
カメラを構えると帽子が飛ばされそうになり、
帽子を押さえるとバランスを崩して自分が飛ばされそうになり、

と結構スリルがあった。

それ以上に寒いので早めに退散。



この写真は燈台をぐるりと囲むレンガ脇の小道から。

私の中では、アイルランド。





















影は伸び、日は落ちかけて、空は瞬間別の顔。


この頃には帰ろう、と思って駅に向かうものの、
振り返る度に空と燈台が違う色に染まっていくので、
その度に足を止める。







結果、日没を迎え、夜が来る。


どうせなら、

寒さと闘い、どうして考え付かなかったんだろう野望を瞬間に抱く。

物語なら主人公に向かって、謎めいた登場人物にこう語らせたい。







『君は燈台に明かりが灯る瞬間を見たことがあるかい?』



















































こっそり一人旅、



だったので、この場に書こうか悩みつつ数日経ってしまったけれど、
facebookやmixiやらという以前に、
この場所が自分のホームと思っていたいので、やっぱり書いておこうと思った。


文体がいつもと違うけれど、
本来、この方が地に近く、書き易い。

故に本当に呟きになってしまうので、
この文体はmixi内で学生時代に卒業、
と思っていたのだけれど、まぁタマには良いですかね。








近況、本日はchill合わせでした。↓

http://blog.chillfactorweb.com/?eid=96




そして、金曜から長野へ行ってきます。
ライブはその日の夜~。
明けて週末は、伊那で出会った音楽友人のライブや、これまた久し振りの撮影の予定。

一年振りで、新たな出逢いや再会を楽しみにしたいと思います。


余裕があったら、こちらに投稿していきますね。





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yatakekumi

Author:yatakekumi
*矢武久実<Kumi YATAKE>

物語を紡ぐシンガーソングライター

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